Salesforceは年に3回、革新的な新機能をリリース提供しています。イノベーションは過去のモノや仕組みにとらわれない新しい技術や思考を取り入れ新しい価値を生み出し、結果として社会に大きな変化をもたらします。ADX技術チームメンバーも日々新しい技術を学び、新しい価値を生み出すべくチーム内で教え合うことを習慣としています。
今回はCRM Analyticsと、実際に社内で行ったハンズオン勉強会を紹介します。Salesforceサイト内にCRM Analytics解説ページはありますが、こちらをベースに部分的に深掘りすることで、知識を共有し業務につなげていく流れになっています。
CRM Analyticsとは?
SalesforceのCRM Analyticsは、AI搭載のSalesforceの分析プラットフォームを指し、Salesforceとの直接連携が大きな魅力です。現状や過去の経緯をもとにした分析だけでなく、将来の結果を予測し、ビジネスにおいて次の行動を考える手助けをします。以下のような特長を持ちます。
・大量のデータを高速で抽出・集計・描画できる高い処理パフォーマンス
・コーディング不要のAIが予測やレコメンドを実施
・Salesforceとシームレスに連携
Salesforceとの連携はビジネスの予測に必須となります。実際にCRMAを使用し利益拡大につなげている企業、数千万件のデータ分析が可能になることで営業担当から担当部門へのデータ提供依頼が9割削減となった企業などがあります。
BIツールとは
CRM Analyticsは「BIツール」です。BIツールについてここで解説いたします。
BIはBusiness Intelligence(ビジネスインテリジェンス)の略で、データの分析や活用をビジネスで行うことを意味します。
BIツールは、企業が保持するさまざまなデータを集約してビジュアル化(可視化)し、分析し、インサイトを得ることで、課題解決を支援するツールです。
従来の属人化した「長年の勘」に頼ることなくデータに基づいた意思決定を可能にします。
BIツールが持つ機能で代表的なものとして、「データの可視化」「レポート出力機能」「OLAP(Online Analytics Processing)(オンライン分析処理)機能」「データマイニング機能」「データ共有」の5つがあります。「データの可視化」は、数字だけで表現されていたデータが目的ごとにグラフや図といった理解しやすい形で表示されます。この機能により多様な角度からデータを検討できるようになります。「レポート出力機能」は、ビジネスで必要なデータを必要な形式で出力できる機能です。Excel、Word、PDF、PowerPoint、CSV など必要な形式ファイルで出力できるほか、画面上で一覧表示するダッシュボード形式もよく使われます。インタラクティブに操作でき、リアルタイムなデータとして扱えます。[OLAP機能」は企業に蓄積される大量のデータを視点別に多次元分析し、結果をユーザーに返す機能です。「データマイニング」は高度な分析手法を用いた分析で将来予測に使用されます。「データの共有」は分析結果共有の機能です。クラウド型のセルフサービス BIは、PC、スマートフォン、タブレットなど、各種デバイスの情報を共有します。
BIツールを導入することで、「データの分析と活用が効率化」「データにもとづいた意思決定」が可能になります。複雑なデータも分析結果を簡単に得ることができ、結果としてデータ活用の機会が増え、よりビジネスの核心に近い位置で業務が行えるようになります。経験者の勘や実績に依存せずデータからのインサイトをもとに、合理的で迅速な決定ができることでしょう。結果としてビジネスパフォーマンスが向上します。データの予測やシミュレーションをもとに将来のビジネスシナリオを具体的な形で検討できるようになるのです。
CRM Analyticsの使い方
CRM AnalyticsはSalesforce環境下で使用できるBIツールとしてビジネスに貢献します。
「CRM Analyticsとは、AIを搭載したSalesforceの分析プラットフォームです。
Salesforceと直接連携し、現状や過去の経緯をもとにした分析だけでなく、将来の結果を予測し、ビジネスにおいて次の行動を考える手助けをします。」
CRM Analyticsの使用はビジネスユーザーのデータ分析環境を作ります。データを抽出するための特別なスキルは不要であり、本来の業務に注力することを可能にします。Salesforce内外で管理している全てのデータをスピーディに自由度高く分析することが売上増や業務効率化につながります。
CRM Analytics を知ろう|CRM Analytics|Salesforce サクセスナビ
SalesforceはまたTrailheadという体系的に学べる無料オンラインサービスも展開しており、CRM Analyticsについても学習することができます。
CRM Analytics の概要を理解する 単元 | Salesforce Trailhead
*実際に学習するにはサインアップが必要です。
また、Salesforceサイト内にもTrailheadとは別にCRM Analytics関連のページがあります。
はじめようCRM Analytics:はじめてガイド|Salesforce サクセスナビ
CRM Analyticsを学ぶ:CRM Analyticsを学ぶ|CRM Analytics|Salesforce サクセスナビ
CRM Analytics ドリル:CRM Analytics ドリル|CRM Analytics|Salesforce サクセスナビ
「CRM Analytics ドリル」では以下について学べます。
1.事前準備
2.データの作り方
3.グラフの作り方
4.表の作り方
5.結果の絞り込み
6.ダッシュボードにフィルターを設定
CRM Analyticsドリル(Quip版)はこちら
社内ハンズオン
CRM Analyticsについて各自予習した後、社内ハンズオンが開催されました。
ハンズオンの流れ:
1. アプリケーション(全体の入れ物)の作成
2. データの作成
3. データを同期する
4. 画面解説(3. 同期中に行います)
5. データ結合
6. CSV取込みテスト
7. ダッシュボードの作成
1. アプリケーション(全体の入れ物)の作成
Analytics Studioに遷移。
右上「作成」ボタン→アプリケーション→「空白のアプリケーション」選択、名前をつけて保存。
2. データの作成
3. データを同期する
4. 画面解説
5. データ結合
6. CSVの取り込み
・データマネージャ画面
・データアセット
・新規データセットから取込み
・アップロード
7. ダッシュボードの作成
まとめ
CRM Analyticsは今後利用者が増加すると予想されるアプリのひとつです。使い方やデータの扱い方に少し工夫が必要です。今回のハンズオンは「どのように使うのが効果的か」「どう進めていけばお客様の要望に応えられるのか」「データ取込み時に注意すること」などノウハウを共有する形で開催されました。
お客様がシステムについて深い知識があるのは望ましいことですがいつもそうだとは限りません。必要な情報を必要な形でリアルタイムに入手する、これは業務効率化に役立ちます。データ入手に関わる待ち時間がなくなることで手にはいる時間が大きな価値を生み出すことを確信します。
弊社はSalesforceコンサルティング/AppExchangeの認定パートナーのため、Salesforceを熟知した提案が可能です。また運用に自信のない方でも弊社が責任をもって対応いたします。
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