2023年11月28日(火)29日(水)、ザ・プリンスパ-クタワー東京においてセールスフォース ワールドツアー 東京が開催されました。
ADX ConsultingもAppExchangeを提供しているコンサルティングパートナーとして、出展いたしました。
今回は「経営、IT、事業部が共に取り組むデータドリブン経営 〜AI×営業が共創する新時代の営業組織づくり〜」の講演をレポートします。
この講演では、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社(以下NTTCom社)の3名と、セールスフォース・ジャパンからNTTCom社の事業統合に伴うSalesforceの活用・運用と未来について語られました。
事業統合
NTTCom社は2023年7月1日に法人、金融、コンテンツ事業の拡大と法人ビジネスの拡大とインフラの高度化などを目的に事業統合を行いました。
それに伴い、組織の拡大とリーチできるリードの拡充が発生しました。もともとの組織文化の違いもあり、企業統合からスタートするような規模感での整備が必要だったそうです。複数の大きな組織のを総合的に管理・評価する際にはベストプラクティスを探りながらデータを共通言語にしていくことが必要です。
NTTCom社のケースでは、2年ほどの月日をかけてFit to Standardを目指してチーム一丸となり移行を行なっていったそうです。
フロントDX
フロント組織の共通言語をデータにする場合、方針やプラクティスもデータドリブンにしていく必要があります。
MTTC社の場合、組織統合にあたって以下2点にデータの活用をされていました。
1. 顧客CXを実現するためのデータ活用
もともと別組織だったこともあり、顧客に関するデータばばらばらでした。
コミュニティごとに個別に顧客CXを行っていましたが、点ごとの対応になっていたため線になっておらず、顧客視点ではばらばらの対応になってしまっていたそうです。
点の顧客CXを線に、さらに面にしていくためにSalesforceのデータ整備を行いました。
2. 生産性向上
顧客との接点になる、プロモーションと営業にギャップがあると企業のイメージダウンになってしまいます。
チームセリングなので顧客のタッチポイントごとの質をあげていく必要があったため、顧客ごとにカルテのようなボードを共有していたそうです。
しかし、カルテを用意していてもデータが正しく投入されていないと精度が下がってしまうため、部署を超えてデータドリブンな動き方を意識することで面で支えていました。
Salesforceの活用方法
これまでの取り組みのお話の後、SalesforceのAIを活用しながら今後どのような動きをしていけるかのデモンストレーションがありました。
デモンストレーション内では、営業がクライアント企業のヘルスチェックを行なってステークホルダーをAIに確認するところや、
マーケターがアプローチしたいターゲットに対するメールをAIで生成し、対象のターゲットもAIを活用しながらセグメント作成するところ、
お客様からお問い合わせがあった際にカスタマーサポートチームがAIを活用しながら回答するところなどの活用方法の紹介がありました。
Salesforce活用の未来
データの一元化ができるようになってきたNTTCom社は、今後以下のようなことを目指しているとお話がありました。
- デモの内容を実現するために、もっとデータをマルチモーダルにしていきたい
- AIをより有効に活用するため、マーケティングの際にリードのクラスタを作っていく必要がある
- 顧客だけではなく、業界に長けているAIが顧客情報とあわせた内容でアドバイスをしてくれる未来があるとより良くなっていく
Salesforce World Tour Tokyo「経営、IT、事業部が共に取り組むデータドリブン経営 〜AI×営業が共創する新時代の営業組織づくり〜」の所感
Fit to Standardや社内データの整備を行うことで、様々な部署でAIを活用して工数削減できるようになる未来がぐっと近づくと感じました。また、未来についてのコメントでもあるように、AIの活用ができてくるとバイアスが少ない情報を提供できるのがより強いメリットとして出てきそうです。Salesforceという普段使うツールにAIが備わっているということは各企業のユーザー体験を向上させる重要な要素になるのではないでしょうか。
当社ではSalesforceを活用してDXを実現するコンサルティングを行っております。お困りの点などございましたらお気軽にご相談ください。
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