AI(人工知能)は人間の知能をコンピュータシステムが模倣する能力です。この技術は公開と同時に短時間で拡散し、現在も機能は向上し続けています。模倣後にAIが提供する内容は、学習、推論、問題解決、自然言語処理、対話、画像や動画や音声の作成などが含まれます。これらは、国内外で研究が盛んに行われています。Salesforceは2023年11月に開催されたSWT(Salesforce World Tour Tokyo)で創業者のマーク・ベニオフが6年ぶりに来日し「生成AIによるビジネスの変革について」講演を行い話題になりました。このコラムでは、マーク・ベニオフの講演内容に触れた上で、「AI(人工知能)と機械学習(ML)の統合」、「EinsteinプラットフォームやAIによるカスタマーサポート」の解説をします。SWT会場に行きに現地での熱気に触れた弊社スタッフによるコラムも合わせてご覧ください。
SWTT(Salesforce World Tour Tokyo)2023
2023年11月28日〜29日に「Salesforce World Tour Tokyo データ + AI + CRM + 信頼でこれからの時代をリードする企業へ」というテーマでSalesforceのイベントが開催されました。テーマに関連したセッションは150以上用意され、合計で2万8000人が登録した、セールスフォース・ジャパン過去最大のイベントとなりました。その中で最も注目を集めたのは創業者マーク・ベニオフ講演でした。1999年の創業時から「新しいカタチでつながる」ことにこだわり続けている彼が今後は「AIについても、お客様のために、正しいプロダクトを正しいタイミングで提供」することを伝えています。現地で熱く、AIの進化と未来について「4つの波」を説明しました。
第1波(予測AI): 収集した関連データを活用して未来の出来事や事象を予測するAI。
第2波(生成AI): 学習済みのデータを使って画像、音声、動画など多様なデータを自律的に生成するAI(ジェネレーティブAI)。
第3波(自律型エージェント): AIが与えられた指示に自律的に回答方法を導き出しタスクを完了する次世代生成AI。
第4波(汎用人工知能): 人間の脳に近い能力を持ち、特定の役割に限定せずに最適な解決策を導き出すAI。
「これまでできなかったことができるようになり、人間の体験をより豊かにすることができるでしょう。これまでにない高みを目指せることが、AIの魅力の一つ。それが今、目の前に開かれようとしているわけで、私は本当に興奮しています」マーク・ベニオフはこのようにAIを評価しています。
また、彼はAIの課題について100%正確でない回答やハルシネーション(幻覚)の問題があることを指摘しました。Salesforceは、将来にわたり「より多くの信頼を提供する」ことを宣言し、使用ユーザーがAIに持つと予想される「不安」に向き合い、解消し、課題解決のために「さらに努力」することを述べています。
実際の講演はオンデマンドでご覧いただけます(ウェビナーの申し込みが必要です)。
Now Everyone’s an Einstein〜データ+AI+CRM+信頼でこれからの時代をリードする企業へ
参考:田中教授が分析。「Salesforceが生成AIでアップデートする世界」とは
AI(人工知能)と機械学習(ML)の統合
AI(人工知能)は知覚、学習、問題解決などの認知機能の模倣能力を持ちます。機会学習(ML:Machine Learning)もこの能力に含まれる領域です。これは、パターンをデータから学習し、予測モデルを構築する技術で時間の経過とともに学習して成長する「限定記憶」に当たります。
SalesforceはAI(人工知能)と機械学習(ML)をビジネス向けのプラットフォームに統合し、顧客関係管理、ビジネスプロセスの最適化、また顧客データを元にした予測分析、自動化など、独自のソリューションとして展開しています。企業独自の顧客データから導き出される顧客関連の予測は、効率や顧客体験の向上に成果を発揮します。コールセンター業務、カスタマーサービスがテクノロジーの進化により提供する企業もサービスを受ける顧客も両者共に大きなメリットを得ています。
参考:コールセンター業務にAI導入する方法と活用事例、3つのメリットを解説
参考:カスタマーサービスに関するお役立ち記事
Einsteinプラットフォーム
SalesforceのAIプラットフォームがEinsteinです。高い信頼性が持ち味のAIです。Einsteinは、顧客データの機密性を確保しながら、ビジネスを効率化し、顧客体験向上に貢献します。Einsteinは、Sales Cloud、Service Cloud、Marketing Cloud、Commerce Cloud、Slack、Tableauなど、あらゆる製品でも活用されています。
Sales Cloudは 世界No.1のAI搭載型であり、CRM営業活動を効率的に進めます。生産性向上とビジネスの成長の実現に欠かせないものとなっています。
- Service Cloudはサービス業務の効率改善を応援するAI搭載型CRMであり、コンタクトセンターからフィールドサービスまで幅広く対応します。
- Marketing CloudはマーケティングにAIを活用し、お客様との長期的な関係を築きます。
- Commerce Cloudは販売力を向上させ、ショッピング体験の新しいイメージを実現するCRMです。
- Slackは業務のスピードアップ情報やデータ入手を迅速かつ的確に行うツールです。
- Tableauはインサイト活用により業務の成果を上げるためのツールです。
SalesforceはAIの未来にも投資を行い、またAIスタートアップのエコシステムも強化。Trailheadという無料学習コンテンツも提供し、AI進化の流れを見逃しません。
Trailhead内のリンクはログインしてご覧ください。ログインには無料の初期登録が必要です。
弊社スタッフコラム
ADXのCRM事業部からも数名がSWTT(Salesforce World Tour Tokyo)2023に参加し、近い未来に向けてたくさんの学びを得ることができました。スタッフコラムをぜひお読みください。
SWTT 2023 講演レポート第1回「AI活用で営業売上に貢献する 戦略的BtoBマーケティング」
SWTT 2023 講演レポート第2回「なぜマーケティングにAIとデータが必要なのか〜事例に学ぶデータの価値〜」
SWTT 2023 講演レポート第3回「経営、IT、事業部が共に取り組むデータドリブン経営 〜AI×営業が共創する新時代の営業組織づくり〜」
SWTT 2023 講演レポート第4回「マイケル・オズボーンほかAIリーダーが語る。AIとの共創術、“信頼”の築き方」
AppExchange EXPO 2024
来る2024年3月14日にAppExchange EXPO 2024が開催されます。
当社は、2023年3月14日(木)に開催されるAppExchange EXPOに出展いたします。
AppExchangeである「PlainReport」をはじめ、BacklogとSalesforceの連携や、Account Engagement(旧Pardot)のEFOなど、Salesforceをご利用の方にお役立ていただけるサービスをご紹介予定です。ぜひご来場ください。
AppExchangeについてご存じない方はぜひこちらのコラムをご覧ください!
Salesforce AppExchangeとは?自社にあったアプリの選び方を解説! <AppExchange徹底解説 #1>
まとめ
Salesforce Towerで開催されるイベント「AppExchange EXPO 2024」では、Salesforce拡張アプリ「AppExchange」で紹介されている中で厳選された製品をその場で見ることができます。最新で人気のアプリが集まることを考えるだけで心躍ります。AI(人工知能)搭載アプリももちろん含まれていて楽しみです。アプリの注目点や活用方法をその場で体感できること想像するだけでわくわくします。開発担当の方のお話も聞ける可能性があることがなにより嬉しい。
このイベントで、興味のあるアプリの説明をその場で確認、リアルイベントなどで開発担当の方から思いがけない技術などのお話もお聞きできるかと思うと楽しみしかありません。複数アプリをその場で検討できるなんて夢のようです。管理方法、技術的な質問、拡張アイデア、自分では思いつかない視点に触れられるチャンスだ、とADXスタッフは熱くなっています。
AppExchange EXPO 2024は、弊社にとってお客様の信頼と未来のビジネスの成功に向けた大切な場です。ぜひ会場内のADXブース起こしいただき弊社製品を体感なさってください。また、日頃の業務においての不明点、困りごとなどがございましたらお気軽にご相談ください。会場でお待ちしております!
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