「確度が高かった案件が滑った」
「今月クローズ予定だったのにスリップしてしまった」
こんな会話、営業を経験されていた方ならされていると思います。嫌な話ですね。
商談がスリップすることを簡単に言うと
営業経験が無い方の為に説明しますと、
この案件、今月取れるの?見込に入れていい?
はい、大丈夫です。〇〇月××日までには受注できそうです。金額は〇〇円で見積出しています。
(・・・残りの二人の進行中の案件も取れそうだから、これも含めれば今月は達成だな)
Salesforceでいうと、営業担当が商談レコードを作成し、完了予定日と金額を入れる。
上司は完了予定日を月毎でグルーピングし、金額を合計したレポートを見る、というような使い方をします。
しかし、月末・・・
部長、申し訳御座いません。あの件ですが、競合が別条件を出してきて、もう少し考えたいと言われてしまい、、、完了予定日は来月に変更しております。来月には取ります!
えええ、見込に入れちゃっていたよ。今月未達じゃん。。。
こんなやりとりが繰り広げられます。
(だいぶ端折っていますが)
「〇〇月××日までに」と宣言したものの、残念ながら営業担当が商談をコントロールしきれずに受注日がそれよりも遅くなってしまう場合があり、これを俗に「滑る」「スリップ」という言い方をします。
さて、今回のブログでは「今月は無理とお客様に言われましたが、来月こそは絶対に取ります!」という場合についてが話題になります。
会社にもよりますが、せっかくのチャンスなのできっと来月も営業担当のようにこの商談を追いかけるでしょう。Salesforce上では商談レコードの完了予定日をずらすことになり、当月の売上見込からはずれて、翌月の売上見込に入ることになります。
これが何か月も続いたらどうでしょうか?
営業担当はやる気があっても、マネージャとしては「その案件は失注扱いとし、他の案件に注力しなさい」と引導を渡す必要があります。
※何度もスリップするような担当であれば商談をコントロールできていないのでそもそも指導が必要だとも考えられます。また、この行為を許してしまったら、売上を予測することなんてできなくなってしまいます。
商談のスリップ数を把握するために
そのため、「どの案件が何回スリップしたのか?」を明確にしていくことが必要になります。Salesforce標準機能には、このスリップ回数を集計できる延期数集計機能が搭載されています。しかし、何故か知名度が低いようですので、設定方法を解説します。
設定手順は非常に簡単です。権限もリストビューの作成権限だけあれば可能です。
①商談のリストビュー画面で歯車マークをクリック
②現在のリストビューを編集or新規作成
③表示項目に「延期数」項目を追加
④保存
これだけです。
尚、延期数は商談の完了予定日が 1 カレンダー月延期された回数を自動集計します。たとえば、
完了予定日を 9 月から 10 月に移動することは 1 回の延期とみなされますが、9月 1 日から 9 月 30 日への移動は延期とみなされません。また、完了予定日が前に移動した場合、合計は減少しません。
実運用では延期数が3を超える商談レコードという条件でリストビューを作成し、営業マネージャが商談が適正に進んでいるのかを確認するなどで活用できます。
※当たり前ですが、そもそも完了予定日が過ぎてしまっている商談レコードを許容しないということも運用として必要です。
本コラムで紹介した延期数(スリップした数)集計機能によって営業マネージャはとても助かりそうですね!逆に営業担当の方は月末にこっそり完了予定日をずらすという小技が効かなくなります(笑)
Salesforceは営業に必要な機能が標準でも多く搭載されています。多くの機能の中からどの機能を使って運用してべきかといった相談も可能です。お気軽にご連絡下さいませ。
最後に宣伝です!
Salesforceで複数月にまたがる売上予測がしたいという場合もあると思います。標準機能でも出来なくは無いですが、入力の負荷が大きくなるという問題があります。そんなときは弊社で開発したAppExchangeのSatoruをご活用下さい。今回紹介した延期数のカウントとも合わせて使うことが出来る商談のアドオンアプリです。
標準機能を更に便利に使いやすくするので一度是非お試しください!